⑮・インビザラインのクリンチエックの

実際の指示内容



矯正治療の一番大事な大原則です。これを守らないと矯正治療はできません!
この順番に治療を進めます

クリンチェックの最初の指示内容を

これからの各章で公開しています

①「非抜歯」(8番は抜歯)
②上下左右の4番の4本抜歯
③上顎4番の2本抜歯
④上顎4番、下顎の5番の抜歯4本
⑤その他の指示内容

を以下で公開しています

 

A・非抜歯(8番は抜歯) の指示内容 

(カッコは私の注釈です。実際のクリンチエックの指示には入れないでください)

注意点

このクリンチェックの指示内容について個人で使用する場合は基本OKですが
 公共の場合(講演会・書籍等)に引用して使用する場合は、この文章の開発・監修の日本一クリンチェックをやっている「矯正認定医 石亀勝」先生に一言許可を頂く必要があります。その際は堀米までメールを頂ければ石亀先生の連絡先をお伝え致します。もしあなたが違反するのならそれ相応の対応を取らせてていただきます。

A・最初に 治療の80%以上を占める

4番・5番の非抜歯(8番は抜歯)の

症例のクリンチェックを解説します

上顎前突・下顎前突(上顎前突と上下逆の治療をするだけ!)と叢生です

32歳男性・非抜歯(8番抜歯はOKです)上顎前突と叢生です

上顎の8番は、拡大して7番を遠心に下げるために
#5が始まるまでには抜歯します。
下顎は抜歯困難、外科の世襲が大きいので抜きません(抜けません?!)

必ず、インビザラインのシートを渡し、患者さんからのお金の入金を確認してから、簡単な場合は自院で歯の抜歯をするか、大学病院に紹介します。
なぜなら、もし抜歯が非常に患者さんにとって非常につらく、予後が不良の場合は「歯科自体が嫌いになる!」ことがあります。

その場合はインビザラインをやらなくなります。

*は解説です。

クリンチエックの指示内容には載せません

①上顎左右の8番の2本は#5までに抜歯します。下顎の左右の8番は抜歯しません(下顎管は近くまた外科の世襲が多そうなのでできません)だから、下顎の左右の臼歯は遠心に移動しないでください。

*超簡単な抜歯以外、8番を抜くときは、必ずインビザラインを患者さんにインビザラインのシートを渡してからの抜歯依頼をします。インビザラインを渡す前に、抜歯の予後が悪い場合、「インビザラインを中止したい!」と患者さんに言われます。

抜歯はよほど簡単な場合を除き大学の外科を紹介してください。
矯正と外科は担当を分けます。自分が外科を失敗すると矯正どころではなくなります!

 ②ステージ#5から#19までの間に上下顎両側4,5,6番を側方へのみ、3㎜拡大(片側1,5㎜)を完結してください。上下顎左右の7番は側方拡大の動きから除外してください。

*7番のアーチが小さい場合は拡大に加えます
*A・上顎の6番の口蓋側・最大豊隆部の6-6間の 幅径が36mm

 もしくは

B・拡大床での拡大量6㎜を上限とします
私は平均的な人であれば3mm以上はめったに拡大しません。

患者さんの顎の大きさを考えます。普通の顎の人は3mm拡大以下です。

これは矯正の設定の基本中の基本・最も大事な知識です

(下図)⇓

ちなみに私の医院での300名の患者の臨床の
上顎の6-6間の平均は 38.5㎜です。

これに満ない場合は、マウスピースを入れながら、拡大床による側方拡大からスタートし、原則40㎜を上限 に側方拡大をします。

*クリンチエックを見てAとBのどちらか早く達した時点で拡大はストップしてください

③ 4・5・6番は1ブロックとして移動してください。絶対に4・5・6番の移動量をバラバラに変えないでください。

*頬側へ移動しすぎになる可能性があっても、必ず移動量はすべて同量にしてください。

*7番も拡大する場合はここに加えます。拡大庄は#1でマウスピースを入れたまま印象をとり#5から#19にノンクラスプ拡大庄をインビザラインに組み込みます。) 


 ④頬舌的な個々の歯のずれの改善(移動しすぎた歯の修正や不足分の追加移動)や側方以外(遠心移動など)への移動は、側方拡大の完了後に行うように設定してください。

*まずは個々の歯の傾きより先に拡大して歯列に余裕を持たせます

  

 ⑤ステージ#5から上下顎両側3番と上下顎両側6番のみに最適アタッチメントをつけてください。 それ以外にはアタッチメントをつけないでください。

*拡大では最小限の数のアタッチメントにします。アタッチメントを多くつけてしまうと、拡大庄がずれて合わなくなります。
アタッチメントはステージ#5で設置します。
※初回アライナーセット時はチェアサイドでの説明等に時間を要するため

アタッチメントについては「アタッチメントについて(ここだけの話)」
下の「ボタン」参照


 ⑥  歯が補綴されているの場合は、代わりに小臼歯(5番優先で5がダメなら4番)へ最適アタッチメントをつけて下さい。最適アタッチメントは、噛み合わせたときに対合歯と当たって干渉しない位置につけてください。

*パノラマ写真で患者さんが補綴していないか?必ず確認します。補綴している歯にアタッチメントやボタンは着きません。この場合は5番とか7番とか状態がよい臨在歯につけてください。コスタリカのteamホセは、こちらがパノラマ写真を添付したのに、パノラマ写真は見ていません!

*#1でマウスピースを入れながらの印象で拡大庄を作ります。

下の写真の上顎左の6番の舌側を見てください。

❶これはまず最初に、マウスピースの#1から#19まで(歯列の大きさで変える)マウスピースを患者さんから預かりの舌側に事前にボタンカットをいれます。(ボタンカットをいれたらすぐに返します)予備で「ボタンカットの器具」を患者さんに貸与します。
こちらが入れたボタンカットが合わない時のためです。

❷6番と4番の口蓋側に適当な突起(レジン・アタッチメントに使うものと同じCR)をいれてアンダーカットを作ります。
この維持によりクラスプなしの拡大庄を作っています。

*実は歯の生え方が通常なら

この突起なしでもノンクラスプ拡大庄が

制作可能です

歯の高さが低い・歯の傾斜が緩い・場合は「突起」が必要です

ワイヤークラスプの咬合庄でも問題ありませんが、ワイヤーがあたってきて
咬合調整が大変です。またマウスピースの回数が増えるにつれ、適合を調整するのが困難になってきます。また折れたワイヤーをよく患者さんが飲み込んでしまいます。 

このノンクラスプ拡大庄は全く外れてきません。また、適合調整が非常に楽です!会わなかったら、レジンを削るか,足すだけです。煩わしいワイヤー調整がありません。 


ボタンカットの器具は何かと使います。

*「ボタンカットの器具」は一本患者さんに貸与することをお勧めします。

ボタンカットの器具⇓

(ハーフムーンカッター参照)

*このタイプのアライナーの注文方法

①インビザラインの#1で、上下顎左右の4番6番の舌側に楕円形もしくは、角をまるめた長方形の「突起」を大体で良いのでCRのフロー(A1)で作ります。

②これはまず最初に、「マウスピースの#1から#19まで」を患者さんから預かりの舌側に事前にボタンカットをいれます。(ボタンカットをいれたらすぐに返します)予備で「ボタンカットの器具」を患者さんに貸与します。
こちれが入れたボタンカットが合わない時のためです。

「突起」のせいで、マウスピースが合わない場合は患者さんにボタンカットのパンチを作る器具(下図)を一本渡して、そこの部分を拡大が終わるまで(今回は#19まで)毎回自分でカットしてもらいます。

③#1のマウスピースをいれてアルジネート印象材で歯型をとります。これを技工所に送ってください。

④#5にこの拡大庄のSETになります。週1(7日)毎に
一回このネジを90度手前に回します。(マウスピースの交換事に回します)


これはボタンカットの器具ですが、右側の方がFeedで買った22800円(税込み)の器具です。カット部の位置を比べてください。先端に〇が近い方が患者さんの使い勝手が良いそうです。

左上の4番6番の口蓋側を見てください

最初の#1の時にアタッチメントをつけるときに使う同じCRのフローのA1(色がわかりやすくするためこの色)でこのようにポッチをつけて印象をとります。

上下左右の4番と6番の8か所です。#5で「クラスプレスの拡大庄」をSETします。クラスプレスなので、咬合時の調整が必要ありません。
患者さんは良く折れたクラスプを飲み込みます!

拡大時の注意点

指示を出しても、その通りの動きになっていない場合が良くあるので注意してください!


 7番を側方拡大の動きから除外する場合 は、「7番は拡大に加えないでください」と指示します。7番が舌側によっていて、拡大に加える場合は加えるように指示します。

(今回の場合、7番は拡大に加えていないので動いていません)

治療計画

①この症例は、まず#1から#5までに上顎8番を抜きます。

②この症例は上下顎共にの口蓋側の歯面から6-6の口蓋最大豊隆部の間の長さは33㎜です。36mmまで3mm足りません。

なので#1毎に「0.2mmX#15回=3mm」の拡大必要です。上下顎の長さが違えばそれぞれ36mm以上になるまで拡大します。


③#5から#19まで#15回X0.2mm=3mm拡大して6-6の舌側間が36mm以上の平均の歯列間に拡大します。インビザラインをしながら拡大庄を組み込みます。マウスピースを入れて同時に拡大します。

④拡大後に上顎7番を遠心に動かします。

⑤7番の拡大が終われば、6番、5番4番は同時、3番、2-2番の順番に遠心に移動します。
この移動は一気に移動しても良いですが、治療が長くかかる場合はこのパターンを3回に分けます。つまり

❶7,6,54,3,2-2の 基本パターンの移動を1回
(大臼歯部移動2mm以内)
❷7,6,54,3,2-2の基本パターンの移動を2回
 (大臼歯部移動2mm以内) 

❸7,6,54,3,2-2の基本パターンの移動を3回
 (大臼歯部移動2mm以内) 

合計大臼歯の移動6mm以内

⑥この症例は、下顎は8番を抜歯出来ないので、6-6の歯間を0.3mm「1歯あたり0.15mm)IPR(歯間削合)します。私はIPRは、ほとんどが4-4番の遠心から0.3mm(1歯当たり0.15mm)以内です。
今回は、下顎の8番が抜歯出来ず、下顎の7番が遠心に動かせない、また叢生がきついので、#5までにIPRを最初にやります。非抜歯の場合、後でIPRすると、歯が骨から出てしまうケースが多数あるからです。

下の「ボタン」をクリック・実例を説明

0.3mmX13か所=3.9mm稼ぎます。

⑦一番最初の#1から#4までは、医院が拡大庄を作る必要があったり、患者さんにマウスピースの着脱を慣れさせるの「慣れ」を目的とするために加療しません。ここではアタッチメントも必要ありません。最初から痛いと患者さんは「くじけて」しまいます。

拡大の目安です。

基本6-6間が36mmまで#1ステージで0.2㎜で足りない分を計算します。

私は平均的な人であれば3mm以上は拡大しません

顎が大きい人は6㎜まで拡大OK!を上限にします
これを把握するのに2006年にインビザラインが日本で始まってから
6000人の患者さんで試行錯誤して、やっとこの数値にたどりつきました。

臼歯部の遠心移動は6mm以内です。

それ以上は4番5番の抜歯適応です

身長が175cmとか大きい人になれば別でもっと拡大できます。


 拡大の注意点

指示を出しても、その通りの動きになっていない場合が良くあるので注意してください! 拡大してないならもう一度拡大します。この最初の拡大が一番大事です。

下のスライド・アゲイン⇓

インビザラインのクリンチエックの

実際の指示内容


矯正治療の一番大事な大原則です。
これを守らないと矯正治療はできません!この順番に治療を進めます

#22の様子です。 
下顎も#5から#19まで3mm拡大しました。上下で拡大量が違う場合は、それぞれ6-6の口蓋最大豊隆部の間が36mm以上になるまで上下顎を別々に拡大します。
拡大中は3,5番のみにアタッチメントを付けますが、拡大が終わった#20からは、つけるのが可能なすべての歯に「最適アタッチメント」を指示して付けます。

向こうは「最適アタッチメント」でしかマウスピースに
歯を動かるのが可能な「隙間」を付けてきません。
こちらが指示したアタッチメントには隙間を付けてきません。この隙間は自分で着けます。



目標の拡大量が達成できているか、ツールを用いて、6-6間幅径を確認します。

アタッチメントについて

初回はアライナーの説明や拡大床imp等チェアサイドが長くなりがちなので、アタッチメントの最初のSETは#5にします。

拡大中のアタッチメントは上下顎の3・3、6・6のみです。
この4つ以内でないと拡大中はずれてうまく拡大出来ません。


※アタッチメント設置部位が補綴されていないか、確認してください。補綴されている場合は、隣在歯にアタッチメントを設置してください。


3番と6番に最適アタッチメントを指示します。患者さんのが出来てきたら必ずマウスピースに隙間が空いているか?確認します。
よく隙間を開けてこないエラーが非常に多いです。

コスタリカの、歯の移動を作ってくるチームホセ(ホセカルロス、ホセサンチョス、ホセメンドーサ達)はただのWEBデザイナーです。
パノラマ写真は見ていません。99週までに終わるようにデザインしてきます。

チームホセは矯正の臨床を見たことはありません。
また最適アタッチメントはコンピューターの自動設定です。
日本のマウスピース矯正も同様で「チーム鈴木やチーム田中」(私が勝手にそう呼んでいる)にきちんと指示しなければ上手くいきません。

*は解説です。

クリンチエックの指示内容には載せません 

A,2番目(非抜歯、8番は抜歯) のクリンチェック指示内容

注意点

このクリンチェックの指示内容について個人で使用する場合は、基本OKですが、 公共の場合(講演会、書籍等)に引用して使用する場合は、
この文章の開発、監修の世界一クリンチェックをやっている
天才「矯正認定医 石亀勝」先生に一言許可を頂く必要があります。
その際は堀米までメールを頂ければ石亀先生の連絡先をお伝え致します。

B,Phase Ⅰ 1回目( 2023年4月1、Dr.Horimai  

 ⑤上顎左右の3番と下顎左右の6番へボタンカットを入れてください。またその歯に最適アタッチメントをつけてください。

*ボタンカットを入れて3,6の歯頚部に透明なプラスチックボタンを付けます。下顎前突の場合は上下逆です。プラスチックの方が金属より歯から取れにくいです。ですが金属の方がゴムをかけやすいので6番は金属でも構いません。3番のボタンから、SIへ顎間ゴムで引っ張ります。
(H3,H4,H5のゴム)
基本SIを埋入しますが、よくSIは脱離します。その場合は下の6に#5からボタンカットをを入れて置き、3番のボタンから6番をゴムで引っ張ります。


  ❻ステージ#20からつけれる歯の全てに最適アタッチメントをつけてください。 最適アタッチメントは、噛み合わせたときに対合歯と当たって干渉しない位置につけてください。 

*拡大がおわったら付けられるすべての歯に最適アタッチメントを 付けるように指示します。こちらから依頼したアタッチメントにはマウスピースに隙間を付けてきません、歯を固定する場合のみこちらからアタッチメントを依頼します。


  ❼#20から下顎に合わせ上顎を遠心に移動してください。歯牙の遠心移動は一歯ずつ行います。  

*この時に非常に重要なのは、SI(ショートインプラント)を、6・7間か7番の遠心に埋入して3番のボタンカットしたプラスチックボタンからゴムで引きます。このように引かないと反作用で前歯部が頬側に移動して歯が骨から飛び出してしまします。SIがよく取れてくる場合は、仕方がないので下顎の6番にメタルボタンをつけてそれにゴムをかけます。

 ⑧先に臼歯部を1歯ずつ遠心に動かします。7番の移動が完了したら6番、次は5番4番は一緒に動かして、臼歯部の移動が完了したら3番、2ー2番と移動してください。臼歯部の移動は1度目の移動は2mm以内にしてください。

*移動は、4・5,2-2を除き1本ずつ移動です。4・5,2-2は歯列がそろっていない場合は1本すつの移動に変えます。人によって歯の部門ごとにシートを変える期間が違います。歯の歯根の面積が違うからです。移動の目安は以下に表示します

① 上顎7→6→5→4→3→4前歯(2-2)  もしくは、

② 上顎7→6→5&4→3→4前歯(2-2) 
の順に遠心移動をおこないます
4,5番が叢生の場合は①ように一本ずつ動かします  


 ⑨ それぞれの歯の移動は1歯2mm以内です。大臼歯を1本ずつ最初に遠心に動かしたら、4番5番は一緒に遠心に動かし、3番は単独、前歯の2-2番は一緒に遠心に動かすようしてください。次は最初のパターンの動きにもどるというようにを繰り返してください。

*治療期間が長い場合は、この7,6,45,3,2-2の基本パターンの移動を3回に分けます。臼歯部の1回の動きは2mm以下です。これを3回繰り返したら2mmX3回=6mmで小臼歯の幅径と同じになります。これ以上は抜歯症例です。それかIPR(歯間削合)をどこか多めにします。


 ⑩もう一度言います。大臼歯を1本ずつ最初に遠心に動かしたら、4番5番は一緒に動かし、3番は単独、前歯の2-2番は一緒に遠心に動かすようして、次は最初の臼歯の動きにもどるというように繰り返してください。必ずこの順番です。2-2番は特に3番が遠心に行くまで絶対に動かしません。2-2番のジグリングを避けるためです。

*(コスタリカのチームホセは何度もダメ押しでいないとさぼります!)

 ⑪7.6,54,3,2-2の基本パターンの3回目の移動は、最後の移動にします。歯列がそろわなくても構いません。

*移動は3回以内で終わるようにします。1回の臼歯部の移動は2mm以下です。3回で一臼歯が合計最大6mm移動することになります。骨の中でこれ以上の移動は無理です。小臼歯の幅径は6mmです。これ以上は抜歯かIPRをどこか多めにします


  ⑫2-2の歯が遠心に動く際には、最初から最終の位置まで、それぞれの歯を最短距離で移動させてください。歯が歯の挺出している場合は圧下しながら移動させてください。

*ワイヤー矯正は臼歯と同時に前歯を整列、レベリングします。その後に 4番抜歯をすると、一度前に出した前歯を再び元の位置に戻し、さらに遠心に移動させなければなりません。前歯がジグリングして歯根吸収の原因になります。

ワイヤー矯正の場合、4番抜歯の場合に、「最初に前歯部にワイヤーを入れると前歯部が頬側に動いてしまうか?」良く考えなければいけません。3番が遠心に動いて初めて前歯にワイヤーを入れます。
マウスピース矯正も同様です。

  18歳以下の歯を動かしても良く歯根吸収を起こします。歯根がまだ固まっていないからです成人矯正は歯根が完全に固まる18歳~20歳以降に治療するのが望ましいです。それまでに、歯の事でいじめられるような状態なら、その危険を十分説明した上で治療します。

インビザラインで3番が遠心移動するまで前歯部を動かさないのはジグリングを防ぐためです!

ジグリングについて

下記の左の図を見てください。歯の根の3分の1を支点と歯が多方向に傾斜移動すると根尖の周りの骨を溶かします。これがジグリングです。

「CAT矯正歯科のホームページ」から⇓

実際に起きた「ジグリング」

移動の日数について

痛がりや歯周病の人、年齢の高い人はマウスピースシートの装着時間を長くします。

SI(ショートインプラント)へのゴム掛け
SIは臼歯部の遠心移動移動時に
臼歯が移動する時にSIが歯根がぶつからないように、
頻繁に打つ位置を変えます。

SIを打つのに、糸目はかけません!
SIは他の項の「インビザライン矯正の付属装置」を参照


SI(ショートインプラント)へのゴム掛け

たいていのSIは、7・6間の不動粘膜の上方に打てて
6番の歯根の走行を邪魔しない位置なられば、1回の埋入で済みます


SIが歯にあたってくる場合

先ににSIを5・6間に打ちます 。SIと3番をゴムで引っ張ります。

(一番オーソドックスなパターン)

7番が遠心に動いたら、7・6間にSIを打ちます。

上顎の7・6番間、6・5番間のSI(ショートインプラント)は良く脱離してきます。またSIが打てない場合があります。その場合は、最初から下顎の6番にボタンカットを入れるように指示します。そして上顎の3番から、下顎の6番をゴムで引きます。

7番の遠心に埋入することもあります。

上下の顎間ゴムでは、下顎が前後に動いてしいます。
上顎の歯を動かすなら上顎にSI
下顎の歯をを動かすなら下顎のSIを打って
同顎にゴムをかけた方が確実です

SI埋入が治療に有効なら何本でも打ちます。お金に糸目はつけません!

左が6番・7番の歯につけるメタルのボタン
右が3番の歯につけるプラスチックボタンです(TOMY601-49)

下記に製品のアドレスあり

ゴムはTOMYの・H3・H4・H5・をよく使います。
どこの会社のゴムでもOKですが・1/8・3/16・1/4・のサイズのがよいです。

 

下記に製品のアドレスあり 

 SIはよく脱離します。

SIに歯根が当たらない様にするため、パノラマ写真の歯根の向きをよくみて
SIを下顎の5-6間、もしくは6-7間へ設置します。上顎の7・6番間、6・5番間のSI(ショートインプラント)は良く脱離してきます。またSIが打てない場合があります。その場合は、最初から下顎の6番にボタンカットを入れるように指示します。そして上顎の3番から、下顎の6番をゴムで引きます。 

下顎のSIが脱離したら、
①下顎6番のボタン、もしくは

②フックカットを下顎に線状プライヤーで付けるかして

2級(顎間)ゴムを掛けます。 


6番につけたフックカット

7番が遠心移動した所です。次は6番の遠心移動です。拡大が終わり7番の遠心移動から、最適アタッチメントを「付けれるすべての歯」につけます。基本アタッチメントはすべて「最適アタッチメント」です。
この「最適アタッチメント」がインビザラインの治療で一番大事です。
巷の素人歯科医が、何とかインビザライン矯正が出来るのはこの「最適アタッチメント」のおかげです。

「最適アタッチメント」は、向こうがマウスピースに「隙間をつけてくる」唯一のアタッチメントです。

こちらから依頼したアタッチメントには隙間を作ってきません。歯の固定の場合ならこちらが依頼したアタッチメントでもOKです。またアタッチメントを削ることで歯の動きに対処できます。

#34

7番の次に6番の遠心移動が終わった所です。

#40

4・5番が遠心移動した所です。
7番の遠心移動から拡大が終わったら最適アタッチメントを
つけられる歯すべてにつけます。
指示すればアライアン社が自動でやってきます。

3-3番の移動が終わり、また7番の移動に戻ります。

7・6・54・3・2-2の

基本パターンで移動します。


4・5番、2-2番は歯並びが悪ければ一歯ずつ動かします

アタッチメントの装着にはCR(どこのメーカーでもOK!)の
「フロー」のシェードB1かA1を使っています。

アタッチメントをわかりやすくする
後で除去する時のために白めにしています。

最初に必ずエッチングを利かしてください。
口腔内の清掃がいまいちの人は、歯面に先に「エアフロー」
で新鮮面を出します。

A,3番目(非抜歯・8番は抜歯)の

クリンチェックの指示内容

アフター(正面)

 注意点

このクリンチェックの指示内容について個人で使用する場合は基本OKです。
 公共の場合(講演会、書籍等)に引用して使用する場合は
この文章の開発、監修の世界一クリンチェックをやっている
天才「矯正認定医 石亀勝」先生に一言許可を頂く必要があります。
その際は堀米までメールを頂ければ石亀先生の連絡先をお伝え致します。 
もしあなたが違反するのならそれ相応の対応を取らせてていただきます。

⑬上下顎前歯2-2番は、小臼歯部と3番が遠心に移動して、前歯部2-2番と隙間が出来るまでは動かさないでください。下顎前歯を挺出させないでください。

*最初の時点から、こちらが指示しないと、2-2番の移動を向こうは臼歯部の動きと同時にやってきます。   同時に2か所の移動は無理です。1
か所のみの移動に集中させます。また前歯を 挺出 させないようにします。2-2番を同時に動かさないのは、

歯のジグリングを防止するためです!


 ⑭臼歯部の移動が完了したら、初めて前歯部を遠心に動かします。前歯部は絶対に近心に動かさないでください。

3番の遠心移動で2-2番の遠心移動の隙間ができたら、2-2番の遠心移動です。 移動は、大臼歯移動(7番の次に6番と1歯ずつ移動)、小臼歯部(5番・4番)移動(1歯または2歯同時に移動)、終わったら、3番の移動、前歯部(2-2番)の移動、と必ず順番に分けます。


*チームホセは前歯部をよく頬側に移動させてきます。これでは非抜歯の場合に歯が骨から飛び出ます)


 ⑮上顎5番遠心と下顎6番近心を咬合接触させて、1歯対2歯の緊密なⅠ級咬合にしてください。  

*必ず咬合の基準を作ります

⑯上下顎前歯を咬合接触させてください。上下顎前歯正中を一致させてください。   

*咬合させて来なくても、正中を合わせなくても、向こうは平気です!
必ず前歯部は必ず咬合させてください

⑰2番は必ず咬合させてください。プレシジョンカットのフックカットを一切設置しないでください。

 最近よく上顎2番を咬合させてきません。プレシジョンとは「正確」という意味です。以下の写真の棒状のカットは「フックカット」と言います。プレシジョンカットではありません。

この3番の棒状のカットは

「フックカット」と言います。

フックカットは7番を近心移動すると時に使います。
通常は3などは、ボタンカットでボタンを付けて歯を移動させます。

通常フックカットは複数の歯に力がかかり、移動がかなり遅くなります。
「フックカット」は、SIがダメな時に固定目的で使います。

「フックカット」はあまり使いません。
これはバイオデントの器具ですが、どこの製品でもでも変わりがありません。
使う場合は、この器具も患者さんに渡して自分でカットしてもらいます。
または、患者さんのマウスピースを預かり、その場でこちらがカットしてあげ、直ぐにマウスピースを返します。

ステージングの模様を見てください。
下顎の最初は、1,2,3番の順番に圧下(移動)させています。
上下顎ともに3パターンで歯を動かしているのがわかります。
下顎の圧下は「3番、2番、1番」にするか「1番、2番、3番」にするかは、咬合平面を見て決めます。

A,4番目(非抜歯、8番は抜歯)の

クリンチェックの指示内容

アフター(上顎)

注意点

このクリンチェックの指示内容について、個人で使用する場合は、基本OKですが、 公共の場合(講演会、書籍等)に引用して使用する場合は
この文章の開発、監修の世界一クリンチェックをやっている
天才「矯正認定医 石亀勝」先生に一言許可を頂く必要があります。
その際は堀米までメールを頂ければ石亀先生の連絡先をお伝え致します


⑱#1から下顎前歯の圧下をしてください。

下顎前歯部の圧下は、

❶下顎両側1番(1-1)
❷下顎両側2番(2・2)
❸下顎両側3番(3・3)

の順に3ステージ毎に交互に移動させてください。

最近この5年でインビザラインの講習会で講師が毎回自慢げに話す内容です。
インビザラインのタイムスケジュールのステージングを上記に示しています。
この圧下しにくい場合は3番と2・4間の間にSIをいれて3番のボタンからゴムで引くと良く圧下します。


⑲当院スタッフへ(アライン社はこの文章は無視してください)、上下顎左右の6,7の間、上下顎左右の3,4間のしかるべき時にSI(ショートスクリューインプラント)を埋入します。


⑳このための新たなスペースは必用ありません。 上下顎を遠心に移動するための加強固定とするためです 

(これを書かないと、「スペースを作るか?」と向こうは必ず聞いてきます)

 ㉑上顎ないし下顎前歯の圧下が必要な場合は上顎4前歯へ「バイトランプ」を設定してください。バイトランプの位置は下顎前歯最終位置の切縁の高さに常に一致させてください。

*(前歯部を遠心に下げる際には必ずバイトランプを使用します。下顎の前歯の提出が大きい場合には拡大庄にもバイトランプを付けます)


㉒小臼歯が大きく捻転している場合は、正常な歯の向きに修正してください。
よく4番と5番が90度以上回転して、位置が異常な事があります。

 

㉓99ステージで治療が完了でずに途中で終わっても大丈夫ですので、必ず上記の指示を実行してください。

*(これを書かないと、99週までに終わってこようと、歯を最後に複数「しれっと」動かしてきます)

㉔上下顎の前歯部2-2番は最初に、4-4の近心から1ー1間の全ての歯間の7か所の上下を0.3mmずつIPRしてください。  

*(拡大と7番の移動でも叢生が改善されない場合は、0.3㎜ずつ4-4間、または5-5間、6-6間までの歯間を各0,3mmのIPR(歯間削合)します) 

①最初にIPRします。そうでないと非抜歯の場合は頬側に歯が飛び出ることが良くあります。

②歯並びが悪い場合は歯がそろってから途中でIPRします。そうしないとうまく歯間が正しく削れません。よく忘れます。忘れないようにします。

圧下のための三日月型アタッチメントです

圧下なのになぜ上に隙間があるのか?

(すでにインビザラインの付属装置の章を参照(症例②)「下のボタン」↓

これは、右下3番の回転と圧下の

アタッチメントです。

ビフォー

右下3番の圧下した変化の位置の違いを見てください

このアタッチメントは、「圧下と回転アタッチメント」ですが、圧下はしますが回転はあまりしません!

アフター

SI(ショートインプラント)で

3番の圧下は容易にできます

小児の場合の2-2番のユーティリティーアーチワイヤー矯正の圧下です。

小児なので3番の萌出前にやりますが
ワイヤー矯正で3番を圧下する場合は3番、2-2番と分けます。

B,治療途中に4番(5番)抜歯の場合の

クリンチェックの指示内容

 アフター(下顎) の 注意点

*は解説・クリンチエックの指示には載せません

このクリンチェックの指示内容について、個人で使用する場合は、基本OKですが、 公共の場合(講演会、書籍等)に引用して使用する場合は
この文章の開発、監修の世界一クリンチェックをやっている天才「矯正認定医 石亀勝」先生に一言許可を頂く必要があります。
その際は堀米までメールを頂ければ石亀先生の連絡先をお伝え致します。
 もしあなたが違反するのならそれ相応の対応を取らせてていただきます。
 

㉔A,最初に上顎の前歯部を3番、2番、1番の順に1歯ずつ遠心に動かします。 その上顎の歯列に合わせて下顎の前歯部を並べてください。  

*4番抜歯の場合、3-3番の歯並びが悪い場合は、1歯ずつ歯を遠心移動させます。


 ㉖B,上下顎ともに、ステージ#5から、3番→2-2前歯、の順に3ステージ毎に移動してください。その下顎の歯列に合わせて上顎の前歯部を並べてください。 

    *4番抜歯の場合、3-3番の歯並びが良い場合は、3歯次に2-2番ずつ歯をこのパターンで遠心移動させます。 


 ㉗上下顎の2-2は、拡大や3番の遠心移動で、2-2に歯の動く隙間が出来るまで、決して動かさないでください。また2-2の歯が遠心に動く際には、最初から最終の位置まで最短距離で移動させてください  。

*前歯のジグリングを停止して、歯根吸収を抑えるためです。

 ㉘3番が遠心移動したら、上下顎の2-2は同時に動かしてください。 

*2-2番が整列している場合同時です。整列していない場合は1歯ずつ動かすこと。 

㉙上顎2-2前歯がリトラクション中に舌側傾斜しない様に、上顎4前歯にパワーリッジを設置してルートリンガルトルクを加え続けてください。前歯のリトラクションは常に3度のルートリンガルトルクをかけ続けてください  

*いろいろ角度を変えてやりましたが、これは3度が一番良いです。

 ㉚最終的に、Angle Class I で1歯対2歯の臼歯関係で、かつ前歯が咬合接触できる状態を予測した位置で下顎前歯のリトラクションは中止してください。   

*抜歯の場合の咬合の基本の位置を決めます

㉛上下顎両側大臼歯の近心への移動は、上下顎前歯のリトラクション完了まで行わないでください。   

*臼歯と前歯の移動は同時に行いません。必ずどちらか一方を移動させます。

㉜上下前歯部が咬合したら、下顎の5番,6番,7番を順番に近心に1歯ずつ移動して下顎前歯のとの隙間を埋めてください。

*4番抜歯の場合、 3-3番の前歯が遠心移動して、臼歯に隙間ができて、今度は5番から6・7番と近心移動します。

 ㉝上下顎臼歯が近心移動する際には、上下顎の5,6番が移動する時だけボタンカットを入れてください。移動が終わったらボタンカットは取ります。7番が近心移動する時に限り、近心移動する時に限りフック(線)カットを入れてください  。

*4番抜歯の場合、5・6番にはボタンカットしてボタンをつけて2・3間、あるいは3:4間にSIを埋入して、SIからゴムで引きます

7番は大事なことですが、ここで7の遠心に線上の「フックカット」をいれてSIから近心に引きます。

7番はボタンが着けにくいからです。「フックカット」は主にここで使います。

フックカット

私は、3番にフックカットは使いません。
3番は「ボタンカット」です。
7番のボタンを付けずらい所だけにフックカットを使用します。

4番の抜歯の矯正をして良くある事

6番を近心移動させた場合のほとんどは、このように

「6番の近心根が裂開しているパターン」

です


これは左下の5番の無い患者さんのCTです。
6番の近心がここに移動してきたら
容易に歯が骨から飛び出ます!

今までの経験でインビザラインの4番抜歯で6番を近心移動する場合

最短で3週間(21日)・最高で4週間(28日)周期

毎にマウスピースシートの交換をします。それがうまくテントを張ってくれて大臼歯が皮質骨の中に納まる秘訣です。

6番に限り焦らずゆっくりです。

C,交差咬合と開咬、上顎前突、下顎後退のクリンチェックの指示内容

 アフター(下顎) 

㉞上顎右の7番の頬側と下顎右の7番の舌側にボタンカットをいれてください。下顎右の7番は舌側側の咬合面でもOKです。上下右の7番は舌側に回転と圧下を加えて正常な咬合に戻してください。  

*7番が交差咬合の場合

エラスティックジャンプで上下顎骨を近遠心的に変化させないでください  。

*上顎前突、下顎後退の場合は、最後の方で咬合のジャンプをやってきます。患者さんの下顎が本当に ジャンプするのか?予想できる人はOKですが、、、、。

 ㊱上下顎の臼歯を圧下する際は、その歯が移動する時のみ、ボタンカットを入れてください。
またその歯にアタッチメントを付けてください。
「開咬」の場合で、臼歯が圧下しない場合は、6・7間と6・5間の歯根側の可動粘膜ではなく不動粘膜の所にSIを打ってボタンにゴムをかけて圧下させます。
かなりの歯がほとんどうまく圧下します!

この開咬症例はSIを使用していません。拡大しただけです。

マウスピースを入れただけで臼歯部は圧下します。

インビザラインは開咬が得意です

7番の交差咬合について

上顎の7番の頬測にボタンカットします。

下顎は7番の舌側です。ゴムがかけやすいように

メタルのフックがお勧めです。

ゴムはTOMYのH3が良いです

患者さんにかける練習をしてもらいます。

下顎は舌側の幅がないことが多いです。

その場合は咬合面の舌側につけます。
必ずエッチングしてください。出来れは「サンドブラスト」を咬合面にします。
今まで咬合してないのでメタルフックは強固に歯面にくっつきます。

これは交差咬合を治した場合に良くある事です。


交差咬合で7番が移動し起きてきた場合、よくマウスピースが合わなく(入らなく)なってきます。

下顎の8番を抜歯した後なら、尚更7番が動きます。
「合わないから、再スキャン」しがちです。

この場合、7番の部分のシートを近心の1/3から1/5にして治療を続けます。

D,クリンチェック上で読むスタッフへの指示

㊲当院スタッフへ(アライン社はこの指示は無視してください)圧下の際には、6,5,4の近心遠心の歯頚部より下のぎん頬移行部やその歯間部また口蓋の不動粘膜にSIを1本ずつ数本入れます。   

 

㊳上下顎の前歯部を最初に4-4の7か所の歯間を0.3mmずつIPRしてください。やりにくいなら前歯部が並んでからIPRしてください。 


 ㊴近心に動く場合があるので最初にIPR指示しています。前歯部を回転しない様に安定をはかり前歯を遠心に下げながら歯間を埋めます。でないと歯が骨から飛び出ます。講習会のパワポで患者さんに説明してください。


㊵ 必ずフェーズ2をやります。アライン社は99週までに終えるために前歯部は最後一括で動かしてきます。
これをフェーズ2に分割して歯一本ずつの動きに修正します。 

E,クリンチェック以外の

スタッフへ伝える文章


スタッフへ

A,上下顎の前歯部を最初に4-4の7か所の歯間を0.3mmずつIPRしてください。やりにくいなら前歯部が並んでからIPRしてください。 

 B,近心に動く場合があるので最初にIPRを指示しています。前歯部を回転しない様に安定をはかり前歯を遠心に下げながら歯間を埋めます。でないと歯が骨から飛び出ます。


C,講習会のパワポで患者さんに説明してください。 必ずフェーズ2をやります。アライン社は99週までに終えるために前歯部は最後一括で動かしてきます。これをフェーズ2で分けて一歯ずつの動きに修正します

 非現実的な唇舌側への

歯牙の移動に注意してください

このまままでは歯が骨から飛び出ます! 


近心傾斜などの改善には、臨在歯の頬側にボタンを設置するか、アライナーへボタンカットを入れて、ロングフックとエラスティックでゴム掛けします。


この黄色いロングフックは、通販で買えます。これくらいのでもOKです。

スーパーボンドでつけます。

この症例の治療結果(ビフォー)

治療期間1.6年間、上下拡大3mm、7番を2mm遠心に動かす。6-6間IPRを0,3mmずつ

アフター

前歯部の先端の傾きのずれは、最初からのものです。
後で研磨して直します上顎左右の2番の歯頚部は反対側とレーザーで歯肉形成して合わせます

上顎のビフォー

アフター

青がビフォーです。歯は出ていません。

頬側に3mm、臼歯部が遠心に2mm移動しています

下顎のビフォーです。

アフター

青がビフォーです。前歯は出ていません)


4番、5番の抜歯の判断について

以下でクリンチェックでシュミレーションします
青のビフォーと比べて、前歯が骨から飛び出なければ4,5番の非抜歯です。8番は抜きます。下顎で8番がどうしても抜けない場合は、
8番の近心だけ削合して2段回抜歯を大学病院に依頼します。
これでだめなら4か5番の抜歯です。



①6-6間を36mm以上になるまで拡大します。
②7番から臼歯を遠心に一回あたり最大2mm動かします。
通常は一回2mm以内です、これを6か月毎に3回やると3回X2mm=6mmが最大の移動です。
③前歯部が圧下できるような骨の状態なら1mmは頬測に出てもOKです。
④6-6間の近心を0.3mmIPR(歯間の削合)します

別の項「矯正の抜歯をどうするか?」を参照

インビザラインで設計である意味一番楽で確実な方法があります。

咬合が良くわかっていることが前提です。


  • それは最終(ゴール)の歯並び、かみ合わせ(咬合)を最初に設定することです。

この右上の「オクルーザル・Occlus」のボタンで全部の歯を動かし
最終ゴールを先に設定します。
「この最終ゴールの歯列になるように歯を動かしてください!」
だけ指示するのみです。一行で指示が終わります。

いぞれにせよ最後には、仕上げでこれでかみ合わせを修正します。

私が気合をいれても1時間以上かかります。最近の2年間は、インビザラインの設定ソフトがかなり良くなり、最終は向こうが完璧に緑で咬ませてきます

このようにすべて緑で咬ませます。強く当たるところは赤で表示されます。
前咬みになる場合は、前歯部のあたりを少なくします。

前咬みになる原因は世界最先端のGeniovaの「専門的な話」の
ボーイフェクトを参照)↓